005

巴絵の甘美な夜



・・・・・・・・・・・誘惑の試着室・・・・・・・・・・・
<4>

「すみません・・・お手洗い・・・ト、トイレに・・・」
巴絵は眩暈さえ覚えそうになりながら、やっとそれだけ言った。
「はい、それじゃ・・・・・」
店主は試着室の隅の、ラタンの脱衣箱の下の段を引っ張った。
そこは引き出しになっていて、白いタオル地のバスローブが畳まれて収まっていた。
シャツを羽織ろうとする巴絵を圧しとどめるように
「これを羽織ってらっしゃい。さぁどうぞ」
と、巴絵の手をとって、脱いである巴絵の靴の並びにおいてある皮のツッカケ式のサンダルをはくよう、うながした。
やっと、という感じでサンダルをつっかけた巴絵は、店主に手を牽かれたまま試着室からトイレへ案内された。
「今着けているパンティは採寸してないから、トイレのボックスに入れといてくださいね」
という店主の声をオボロに聞きながら、巴絵はトイレのドアを閉めた。

バスローブを脱ぐのももどかしく投げ捨てるようにした巴絵は、パンティを足首まで落とし、ドカリという感じで便座に腰を下ろした。
幸いなことにそのトイレはウォシュレットつきだった。
もはや猶予のない巴絵は、あわただしくウォシュレットのセレクタをビデにセットし、スイッチを入れた。
とたんに体温よりちょっと高めに温められた水が巴絵の秘密の場所を打った。
「はぁぁぁぁぁ・・・・・」
ぬるま湯が局部をヒットする快感に、巴絵は本来の目的、秘部を洗浄することを忘れた。
いや、「トイレに・・・」と言ったとき、すでに忘れていたのかもしれない。
「ああ気持ちいい・・・・あはぁぁ・・・・・」
巴絵の右手は、店主に摘まれて突出している左の乳首をブラごしに摘み上げた。
摘みながら右に左にひねった。
ひねるとともに電気マッサージ器のような快感が、巴絵の秘部の奥深くに届いた。
まるで乳首と秘部とが直結しているかのように・・・・・
もはや快感のとりことなった巴絵は、そこが買い物をしに来た店のトイレだという意識も完全に失っていた。
巴絵は左手の中指と親指で、ウォシュレットに打たれている自分の秘部を割りひらき、トロトロになっているその秘裂の頂上に鎮座する可愛いクリットの包皮を人差し指でむきあげた。
人差し指に潤いをたっぷり塗りつけ、むきあげたクリットを優しく指の腹で撫ではじめた。

撫でるたびに巴絵の秘部からは潤いが湧き出した。ウォシュレットによるヒットの快感をクリットに受けやすいように腰を前後させながら、巴絵はさらに快感を追い求めた。
巴絵の唇からは快感のうめきが続けざまに漏れ出た。
「はぁぁ・・・気持ちいい・・・お大事・・・あたしのお大事・・・・気持ちいい・・・はぁぁぁぁ・・・んんんん・・・いいぃぃ・・・・あああ、いい・・・」
クリットへの愛撫をウォシュレットのマッサージに任せ、巴絵はさらに快感をむさぼるように、中指を秘裂に浸入させた。
噴火しているように熱いマグマがトロトロトロトロ湧き続け、巴絵の中指は簡単に秘裂に浸入を許可された。
許された以上、中指は容赦なく巴絵の秘穴を自在に動きまわった。
中指が秘穴のクリットの裏あたりを探り当てたとき、巴絵の右手は今までより一層強く、巴絵の乳首を摘み、そしてひっぱりながら左右にくりくり回転させた。
同時にひときわ高い声を、巴絵は発した。
「はぁぁぁぁんんん・・・・気持ちいい・・・いく・・・・いきそう・・・・ああ、いく・・・巴絵のお大事いく・・・・お大事きもちいい・・・・いっちゃうぅぅぅぅぅ・・・・ああいくっいくっ・・・・・お大事いっくぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・」


しばらくトイレに腰かけたまま、ぼぉっとしていたらしい。
気づいてみると巴絵は、左の人差し指を自分の秘裂に置き去りにしたまま、ウォシュレットのマッサージを受け続けていた。
このままではさらに快感のとりこになり、本来の目的を忘れかねない。
巴絵は気だるげに下半身に残っている官能の残滓をふりはらい、ウォシュレットを本来の目的に使用した。
乾いたティッシュで秘部を拭うと、落としてあるパンティに目がいった。
それは巴絵の恥ずかしいシミいっぱいのパンティだった。
思い出して巴絵はトイレの隅を探し、ボックスがあるのを見つけた。

見まわしてわかったのだが、そのトイレも試着室と同じように、店の外見から想像できないほど大きかった。そしてやはり清潔だった。
一般にトイレというところはタイルなど、清掃しやすい素材で壁や床を被うものだが、優にここも六畳はありそうに見えるトイレは、そういう素材をいっさい使っていない。
吸音性がありそうな柔らかい素材の壁、そして床は交換可能なパイル地の敷物のように見える。いずれも淡い色でまとめられていた。
「ボックスに入れろ、ってどういう意味なんだろう?買わなくていいのかしら?」
店主の指示があったとはいうものの、それでもこの汚したパンティをどうするのか、購入すべきなのか・・・・・
まさかこんなものを他人に見られるのも、このうえなく恥ずかしく、渡すのは絶対に避けたかった。
あれこれ迷ったすえ巴絵は、とりあえず投げ捨ててあったバスローブのポケットに、汚したパンティを丸めて入れた。
そのままバスローブを肩から羽織り(それはバスローブの下はブラだけ、というおかしなかっこうだったが)どういう顔をして試着室まで戻ろうか、ためらいながらトイレを出た。



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